① 現象の特定(The Phenomenon)
米国をはじめ、イギリス、ドイツ、韓国など世界各国において、2010年頃を境に若い女性が急激にリベラル(左派)化する傾向が見られます。一方で、若い男性は保守化するか、あるいは変化していません。この分岐点は、スマートフォンの普及およびSNSの台頭(2007年〜2010年)と時期が完全に一致しています。
② 生物学的基盤(Biological Substrate)
進化心理学的な観点から見ると、男女には集団に対する異なる適応戦略があります。
- 女性の特性: 妊娠・育児期の生存を集団に依存していたため、「社会的排除(仲間外れ)」に対する感受性が高く、集団の合意(コンセンサス)を重視する高い協調性が進化しました。
- 男性の特性: 狩猟や戦闘など、集団から離れてリスクを取る必要があったため、意見の対立や孤独に対する耐性が比較的高い傾向にあります。
③ 技術的増幅装置(The Machine / Social Media)
SNSは、「誰が何を信じているか」を可視化し、集団から逸脱する者を罰する「コンセンサス・エンジン」として機能します。 生物学的に「社会的排除」を恐れる傾向が強い女性は、SNSが生み出す強力な同調圧力に過敏に反応し、集団の合意(リベラルなイデオロギー)に急速に取り込まれることとなりました。
④ 制度と経済のフィードバック(Institutions & Economics)
教育機関における女性比率の向上により、アカデミアでのイデオロギーの単一化(左傾化)が進みました。また、未婚女性の増加により、国家を「夫の代わりとなるサービス提供者」とみなす傾向が強まり、大きな政府を支持する経済的動機が生まれています。対照的に、男性は家族法や国家権力への不信感から保守化する傾向にあります。
⑤ 心理的ロックイン(Sunk Cost)
「キャリアと自立」を優先した結果、適齢期に子供を持てなかった女性にとって、その選択が誤りだったと認めることは大きな心理的苦痛を伴います。そのため、サンクコスト(埋没費用)の心理が働き、より一層現在のイデオロギーに固執せざるを得ない状況が生じています。
2. 【解説】なぜ「すれ違い」は止まらないのか
さて、教科書的な解説はここまでです。 ここからは僕の視点で、もう少し噛み砕いて、熱っぽく語らせてください。
要するにこれ、「誰も悪くないけど、全員が罠にかかっている」というホラー映画みたいな話なんですよね、僕の実体験や観察からしても。
展開①:女性は「村八分」を恐れ、男性は「孤立」に逃げた
まず、このテキストの肝は「進化心理学」にあるんです。 太古の昔、女性にとって「集団から嫌われること」は、すなわち「死」を意味しました。逆に言うと、周りに合わせる能力こそが生存戦略だったわけです。
そこに「スマートフォン」という悪魔的な機械が登場しました。 これが何をしたかというと、24時間365日、「あなたはみんなと同じですか?」「村の掟を守っていますか?」と問い詰め続ける環境を作ってしまった。 つまり、女性が本能的に最も恐れる「村八分」のスイッチを、テクノロジーが連打し始めたんです。
下記はスマートフォンの普及と女性のリベラル傾向との相関関係について。
下記のグラフは示す通り、若い女性が急速にリベラル(左派)へと舵を切ったのは2010年頃の傾向を健著に表しています。
これは、スマートフォンが爆発的に普及し、誰もがSNSを常時携帯するようになった時期と完全に重なっています。単なる偶然とは考えにくい決定的な証拠です。
女性の反応
急速に左旋回(リベラル化)
男性の反応
ゲームやポルノ(ドーパミン)の世界へ引きこもった。
女性は「怖い、合わせなきゃ」と過剰適応し、急速に左旋回(リベラル化)しました。 一方で男性は、「うるさいな、知るか」と現実逃避し、ゲームやポルノ(ドーパミン)の世界へ引きこもったわけです。
つまり、女性は「過剰な社会化」に苦しみ、男性は「社会からの離脱」を選んだ。この時点で会話が成立するはずがないんですよね、全く別のゲームをプレイしているわけですから。
展開②:「戻れない」女性と、「反撃する」男性
さらに残酷なのが「サンクコスト(埋没費用)」の話です。 これ、経済学の用語ですけど、要は「今まで費やしたコストがもったいなくて、損切りできない心理状態」のことですね。
もし、キャリアを優先して婚期を逃した女性たちが、「実は昔ながらの家庭も幸せだったかも」と認めてしまったらどうなるか? 自分の20代、30代が「無駄だった」と認めることになってしまう。それはあまりに辛い。だから「いいえ、社会が間違っている! もっと改革が必要だ!」と、アクセルを強く踏み込むしかないんです。 これ、責めているわけじゃなくて、人間の心理として逃げ道がないんですよ。
一方で、男性はどうなったか。 最初はゲームやポルノに逃げて無害化(去勢)されていた彼らですが、最近は「お前らが悪いんだ」と指をさされすぎて、ついに「反転攻勢」に出始めた。これが、最近の「若い男性の右傾化」です。 「俺たちは悪くない、悪いのはそのイデオロギーだ」と、アンドリュー・テイトのような極端なマスキュリズム(男性主義)に救いを求めている。
つまり、どういうことか? 要するに、これは「進歩」でも「退化」でもないんです。 「二つの異なる機械(アルゴリズム)が、男女それぞれの脳の『弱点』をハッキングして、正反対の崖に向かって走らせている」。 絶対に止まらない暴走列車が2台、別々の方向へ走っているようなものです。来たらごめん、でも僕にはそう見えて仕方がない。
- 女性用マシン: 不安と共感を煽り、合意形成を強制するマシン。
- 男性用マシン: 競争心と孤立感を煽り、怒りやドーパミンを供給するマシン。
この二つが稼働し続けている限り、議論や対話で解決するのは不可能に近い、と言えます。
僕の実体験:炎上と現場の声
これは実際にフェミニストに炎上させられた僕自身としても、痛いほど実感します。
以前、サウナで見られる視線について「同性から見られる性的視線」と「異性の性的視線は違う」と反論したことがありました。すると、「男も女の気持ちを思い知ったか」と凄まじい勢いで炎上させられました。 中山仁智という人間は、「ママを性的に見られてブチキレた感情的な気持ち悪い男」として、彼女たちに徹底的に煽られたわけです。その詳細は、僕の名前でX(旧Twitter)でポストを検索すれば出てきますが、まさに「村八分」のメカニズムそのものでした。
また、僕はアフターバーでよく酒を飲んでいるのですが、そこにくるキャバ嬢たちもXのフェミニズムについてよく語り合います。 「Xのおすすめを読んで、男性と女性の分断を煽られているような気がして、精神的にしんどい…」 彼女たちにとって、性差というのは商売の根底であるが故に、余計にこの左傾化の波が身に染みてしまうのでしょう。
つまり、僕らはもう同じ「ホモ・サピエンス」というカテゴリで括ることすら危うい、完全に別の進化ツリーを登り始めた「異種」になってしまった、と言えるわけです。
マッチングアプリという「地獄の答え合わせ」
で、この「生物学的な断絶」を僕がどこで一番骨身に沁みて痛感するかと言えば、間違いなくマッチングアプリなわけです。
画面のスワイプの先にあるのは、まさにあのグラフが示す「分断」そのもの。 プロフィールから漂う、アルゴリズムに最適化された「正しさ」のオーラ。メッセージを交わしても、どこか「世間の正解」をなぞっているような、体温の低い会話。 そこに「個」としての叫びはなく、ただ「コンセンサス」への服従があるだけ。まるで、AIと会話しているような錯覚に陥る瞬間すらあります。
そして、仲良くなるにつれて、権利主張が見え隠れします。 特に昔付き合った人の過去の話、将来のこと、子どもの有無、結婚式の有無、交際する上での条件や約束…。 ここで一番しんどいのは、一つでも条件と合わなかったら女性は切り捨てて、より自分の条件に合う男性を探し求めるんですね。
そこには恋愛という情ではなく、まさにECサイトを見るかのような「アルゴリズム汚染」を感じます。もはや「他人との遭遇」ではなく、「家電の買い替え」と同じプロセスで選ばれているかのよう。
逆に言うと、ここからが面白い点なんですが、仕事の現場でバチバチにやり合ってる女性や、僕の友人のキャバ嬢や、行きつけの飲み屋で管を巻いてる女性には、この「アルゴリズム汚染」を不思議と感じないんですよね。 彼女たちは、画面の中ではなく、目の前の「現実」という泥臭いフィールドで格闘している。だからこそ、スマホの中の「作られた正義」に毒されず、ちゃんと「正気」を保っている。
つまり、アプリという「デジタルのフィルター」を通した瞬間にだけ、この怪奇現象は発生するのかもしれない。
とはいえ、彼女たちも、マッチングアプリでの出会い、ネットでの出会いでなければ、リアルで出会っていればわりと普通なのかもしれません。 テクノロジーもそうですが、出会いという偶然を排除した、男と女という性の大前提が、僕らの認識を歪めてしまっている原因なのかもしれませんね。
まあ、それでも僕は今夜もアプリを開くんですけどね。悲しいことに、出会いの最大化という意味でやはりマッチングアプリは便利で、それが現代の「生存戦略」らしいので。